八ヶ岳中信高原国定公園ってどこ?
八ヶ岳中信高原国定公園は、長野県松本市東部の美ヶ原から山梨県にまたがる八ヶ岳連峰を中心とした国定公園(下図中央右下)。ゆるキャン△などで有名な高ボッチ高原(長野県塩尻市)も八ヶ岳中信高原国定公園の一部です。

今回は松本市東部の美ヶ原にある王ヶ頭ホテルさんにお邪魔しました、そんな記事。
予約が取れないことで有名な王ヶ頭ホテル
東京では連日猛暑が続く6月のある週、大自然や涼しいところを求めざっくりと長野を目的地にし上高地※にでも行こうかとぼんやりといろいろと調べていた旅行2日前のこと―
※上高地も標高1500m以上の避暑地
(´-`).。oO ( 上高地、当日雨予報出てる…。 )
せっかくならば晴れ、せめて曇りの予報に行きたいもの。
最低限曇り予報の目的地を探します。
すると、美ヶ原であれば曇り時々晴れの予報…!!
(´-`).。oO ( お宿は少し下ったところで取るか…一応王ヶ頭ホテルも見てみよ…。 )


旅行日が平日だったとはいえ、休日に取るならば6か月前の予約開始日に取らないと予約が取れないと言われている王ヶ頭ホテルの予約が取れてしまいました。

ちなみに標高2000m超の山頂なので1月の気温は-10℃以下
基本的に運が悪いと仲間内で評判なのですがこういうところで運使ってたんですねぇ…。
こうして美ヶ原への旅行が決まりました。
美ヶ原高原へ
でも、(標高)お高いんでしょう…?
王ヶ頭ホテルの標高は2034mで美ヶ原高原の頂上に位置し、更に国立公園内にあるので自家用車の乗り入れは禁止されています。
これだけ聞くとアクセスが難しいところのように思えますが、実はそうではないです。
- 美ヶ原自然保護センター
- 長和町町営駐車場 (山本小屋 ふる里館前)
これらの施設までは自家用車でアクセスができ、いずれも標高1900m overのところに駐車場があるためそこから送迎バス or 徒歩1時間ほどで気軽にアクセスができます。
北陸(長野)新幹線 松本駅からの送迎便(約75分)も設定されています。
日本一標高の高い道の駅
今回は長和町町営駐車場からのアクセスだったため、道中少し道を外れて道の駅美ヶ原高原に立ち寄りました。


コンビニ等はもちろん無いので間食等必要であれば買っていきましょう。
王ヶ頭ホテルにも売店がありますがお土産が主なラインナップなことに加え営業時間が限られています。


お隣には美ヶ原高原美術館もありますので訪れた日が天気が悪い場合は美術鑑賞を楽しむことができます。

王ヶ頭ホテルまでのハイキングコース
駐車場から歩く場合、荷物を預けると運んでもらえる(長和町町営駐車場からは山本小屋ふる里館に手荷物預けスペースがあります)ため最低限の荷物だけ持ってハイキング。
道は遊歩道が整備されておりとても歩きやすく、軽装でも安心。
おまけに標高が高い分気温も低くこの日は20℃前後でした。

日本一広い高原大地である美ヶ原高原には草原が広がっており、美ヶ原牧場となっています。
5~10月ぐらいには牛が放牧され、その様子を眺めながら遊歩道をハイキングできます。
放牧は平安時代から行なわれて来たんだとか。

道中には美ヶ原高原のシンボル 美しの塔 があります。
この地は濃霧が多く、今から70年前に遭難してしまった登山者のために建てられたものらしい。

写真撮りながらゆっくり歩いて2h弱ほどで王ヶ頭ホテルに到着しました。

王ヶ頭ホテルで過ごすひととき
お部屋
到着すると従業員さんが出迎えてくださり、施設の簡単な説明・イベントについて解説してくださりました。
今回は2023年4月にリニューアルしたばかりの東館4Fのお部屋に宿泊させていただきました。
窓からの景色は手前にテレビ塔が見えますが、一歩外に出れば大自然ですし、後述の館内設備・イベントが充実していて部屋の滞在時間がほとんど寝るタイミングのみでとても些細なことに感じました。

部屋の設備も必要十分で、高地にあるとは思えないほど快適でした。
王ヶ鼻へ散策
夕食まで時間が少しあるので来た道とは反対方向にある王ヶ鼻へ。
美ヶ原の中で一番景色が良いと言われているスポットなのですが、予報通り途中から曇り始めてしまい一面真っ白に…。

持参したクッカーを広げ、お茶をして少し様子を見ましたが改善する様子なく…。

お夕飯と夕日
お食事は全室共通のコースが提供されます。
つまり、どの宿泊プランでも最上位のプランと同等の料理が食べられるわけです。
これが美味しくないわけがない!!









夕食の時間に日の入り時刻が重なるのですが、料理の提供を中断してくださり夕日を見に行くことができます。
お言葉に甘えカメラを片手に屋上へ登ると…




来て良かった…。
※このあとすぐに霧が出始めました。
貸切風呂
本当は日中曇りで夜が晴れの予報だったためナイトバスツアーに参加するつもりだったのですが、霧が出たままで雲の流れを見ても晴れそうになかったので参加せず露天風呂へ。
実はこのお宿、貸切風呂が3つもあり空いていれば清掃時間以外の宿泊中いつでも入浴可能なんです。

お風呂は山の湧き水を沸かしたお湯なんだとか。
夜風が心地よく誰にも邪魔されない至福の時間でした。
翌日参加するイベントが朝早いのでこの日はここまでで就寝。
王ヶ鼻展望ツアー
春~秋にかけてのみ開催されるイベントで、昨日行った王ヶ鼻へバスで送迎と解説をしてくれるツアーです。
昨日参加しなかったナイトバスツアー含め宿泊者向けイベントは追加料金無しで誰でも参加可能です。
事前に予約等も不要で集合場所に行くだけ。
バスに揺られること数分、周囲は全体的に霧がかっていて今日もだめかな思いながら道を進みます。

到着時は昨日と同じく真っ白で何も見えない状態だったのですが、到着して5分ほどすると…。


天気が良ければ富士山を含めた41座の日本百名山が見れるそうです。
美ヶ原高原頂上
王ヶ鼻の景色を楽しんだ後、再びホテルまで戻ると朝食の時間まで少し時間があったため裏手にある美ヶ原の頂上(王ヶ頭)へ。

こちらも素晴らしい眺めでした…。
朝食

こちらも一枚の写真では収まりきらない(上記写真で全部ではない)くらいたくさんの品目でとても大満足でした。
朝からご飯のおかわりだなんて罪…。
そして極めつけに食後のティーセット付き!!


優雅でございました…良すぎて体感速度が本当にあっという間…。
大浴場
大体の荷物をまとめ最後に大浴場へ。
貸切風呂に加えお部屋に景色の見えるお風呂を備えた部屋もあるから?それとも山に登る人は朝が早いからでしょうか?ほぼほぼ貸切状態でした。
誰もいないことをいいことに大浴場の写真も残すことができました。



最後に
どこを切り取っても極上の体験でした。
雲(!)以外の遮蔽物が皆無に等しい信州の壮大な風景、美味しいご飯、そして𝑯𝒐𝒔𝒑𝒊𝒕𝒂𝒍𝒊𝒕𝒚…
皆さんここが好きで働いているということがすごく伝わってきました。
※9割の方がここで泊まり込みで働いているそうです。
今回は叶わなかった星空観賞のリベンジや冬シーズンの銀世界やアクティビティを体験したいのでまた訪れたいと思いました。
初心者も気軽に行けることで有名な美ヶ原高原、王ヶ頭ホテルには café 2034 があり宿泊客でなくても食事や軽食を風景とともに楽しむことができるため経由地として旅行プランに組み込むことのできる地です。
しかし、美ヶ原高原に来るのであれば是非一度は宿泊してもらいたい、美ヶ原を最大限まで楽しむことのできる格式の高いホテルでした。